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全卓樹『銀河の片隅で科学夜話』

量子力学が専門の物理学者である著者によって書かれた、センス・オブ・ワンダーと詩情のバランスのとれた科学エッセイ集。22のエッセイが、天空編、量子編、数理社会編、倫理編、生命編という5つのカテゴリニーに分類され、収録されている。 扱われているトピックは多様だ。銀河の中心が突然輝きだし...

カルロ・ロヴェッリ(冨永星訳)『時間は存在しない』

イタリア出身の理論物理学者による時間についての本。 大きく三部構成。 第一部は、現代物理学の知見が動員され、時間の性質としてぼくらが日常的に思っているようなものは存在しないということが示される。まず、時間はどこでも変わりなく流れるものではない。流れ方は場所や速度によって異なるので、現...

Lewis Dartnel “The Knowlegde - How To Rebuild Our World From Scratch”

定冠詞をつけて『ザ・知識』と題された本。仮に今の文明世界が何らかの理由で滅亡して科学技術が失われた場合、一から復旧させるために必要な知識をまとめている。 (『この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた 』というタイトルで邦訳され文庫化もされているのだが、なぜ英語版を読んだかというと、...

竹内薫『物質をめぐる冒険 万有引力からホーキングまで』

羊でなく羊を形作っている物質をめぐる冒険。どのあたりが冒険かというと、これまでサイエンスライターとして最先端の理論物理の啓蒙書を数多く書いてきた筆者が、「物質とは何か」という哲学の問いに取り組んだところだろうか。 「モノからコトへ」が本書を貫くテーマだ。つまり、古典物理では、この世...

竹内薫『超ひも理論とは何か 究極の理論が描く物質・重力・宇宙』

近代以前は万物の源泉を探求するのは哲学の仕事だったけど、今ではそれは自然科学に委ねられている。晦渋な形而上の言葉に代わるのはそれ以上に難解な数式だ。その数式をできる限り使わずにイメージだけでも理解してもらおうというのが本書の目的になっている。 すべては極めて微少な10次元空間のひも...