吉本隆明・大塚英志『だいたいで、いいじゃない。』

だいたいで、いいじゃない。

吉本隆明の年代の人がエヴァンゲリオンをみてどんな感想をもつのかなと思って手に取った(ぼくはまだエヴァをみてないが)。だが、こういう年代の離れた人同士の対談でありがちなことだが、年下のほうが主導権を握ってしまい、年長の方の人の言葉はなかなかじっくり読めないのだ。分量としてはサブカル系の話題はごく一部で、むしろ数年前自殺した江藤淳についての話がメインだった。

タイトルは、吉本隆明がいろいろ病気を患ってから持つようになったという、ものごとの白黒を細部にわたってまでつけるのはやめて、どこかに曖昧さを残しておいたほうがよくて、身体的感覚に基づいてない細部なんて意味がないんじゃないかという考え方による。大塚英志も細部を掘り下げるタイプの人ではないので、対談の内容もちょっと散漫で、読んでいるほうも「だいたいで、いいじゃない。」という読み方になってしまった。