子音の発音

子音の発音は基本的にローマ字通りです。そうでないものだけ説明します。

b
次に無声子音(“s”, “t"など)が続く場合はプと発音します。

例:“absent” 「アプサ

c
次の文字が"i”, “e"である場合だけサ行で発音する。それ以外はカ行。

例:“cahier”「カイエ」 “cirque”「スィルク」

ç
サ行。

例:“leçon”「ルソ

ch
シャ行。

例:“chez”「シェ」。

g
次の文字が"i”, “e"である場合だけジ、ジェ(ジュ)と発音する。それ以外はガ行。

例:“garage”「ガラージュ」 “gens”「ジャ

gu
ガ行。

例:“guide” 「ギドゥ」

gn
ニャ行。

例:“cognac”「コニャック」。

h
有声と無声の区別があるがどちらも発音しない(あとで説明します)。

例:“humour”「ユムール」。

l
日本語のラ行と同じ発音。
ll
直前に"i"があると、ヤ行の発音。

例:“fille”「フィーユ」

qu
カ行。

例:“quiter” 「キテ」

r
ちょうど二日酔いのときに洗面所付近で聞かれるような音で、のどの奥から出します。日本人がもっとも難しい発音です。
ph
ファ行。

例:“phase” 「ファーズ」

s
母音と母音にはさまれている場合ザ行で発音し、それ以外はサ行で発音します。

例:“misérable”「ミゼラブル」 “escargo”「エスカルゴ」

ss
サ行で発音します。

例:“mission”「ミスョ

th
タ行です。フランス語には英語のようなthの発音はありません。

例:“thé"「テ」

x
母音と母音にはさまれている場合グ+ザ行と発音し、そうでない場合、ク+サ行と発音します。単語の末尾などでスと発音する場合もあったりします。

例:“examen”「エグザマ」 “excuse”「エクスキューズ」

さて、上の例にもいくつかありますが、単語の語尾が子音である場合は発音しないことが多いです。ということは発音する場合もあるということで、これはケースバイケース。逐一覚えなければだめです。

リエゾン

フランス語では語尾の子音が発音しないことが多いです。ただし、次に母音または無声のhではじまる単語があらわれるときにはその母音とあわせて発音します。これがリエゾンです。

“Comment allez-vous?"(コマタレヴー)というあいさつの場合は"comment”(コマ)の最後の"t"は通常発音しないにも関わらず、次の"allez"の"a"と結びついて発音するようになっているわけです。

なお、英語の"and"にあたる"et”(エ)の"t"はリエゾンしないので注意が必要です。

無声のhと有声のh

フランス語では"h"は発音しません。でも、なぜか無声と有声の区別があるんです。上記のリエゾンやあとで説明するエリジョンのときにこの違いがきいてきます。

例えば、ホテル"hôtel"の"h"は無声のhなので、定冠詞をつけると、“l’hôtel"です。これに対し、オードブル"hors-d’œuvre"の"h"は有声なので"le hors-d’œuvre"となります。

これらも逐一覚えなければならないので面倒です。ただ数としては無声の方がかなり多いので、有声のものを例外として覚える方法がいいかもしれません。