êtreとavoir

今回は二つの基本的な動詞êtreとavoirを紹介します。

être

êtreは英語でいうところのbe動詞。属詞をとって「~である」という意味になったり、単独で「いる」、「ある」という意味になります。

用例を紹介する前にまず動詞の活用について触れておきましょう。英語では過去形、過去分詞など時制が変わるものは別として、現在形では俗にいう三単現、つまり三人称単数のみ原形から変化しました。フランス語では現在形であっても、すべての人称について動詞が変化します。これはいくつかの動詞のグループごとに逐一覚えなければならないので、フランス語の勉強を難しくしている要因の一つでもあります。

では、êtreの現在形の活用を紹介しましょう。なお、女性名詞、男性名詞の性には関係なく同一の活用をします。

<td>
  je <strong>suis</strong>
</td>
<td>
  tu <strong>es</strong>
</td>
<td>
  il <strong>est</strong>
</td>
<td>
  nous <strong>sommes</strong>
</td>
<td>
  vous <strong>&ecirc;tes</strong>(ヴーゼトゥ)
</td>
<td>
  ils <strong>sont</strong>
</td>
一人称単数
二人称単数
三人称単数
一人称複数
二人称複数
三人称複数

見事なまでにばらばらです。これがすべて同じ動詞だということに驚かされます。

次にいくつか例を紹介します。

Je suis japonais.(わたしは日本人です)

このように職業、国籍などを表す場合、冠詞はつけず、また、英語のように先頭を大文字にすることはありません。

Elle est très belle.(彼女はとても美しい)
Les fleurs sont rouges.(それらの花は赤い)

属詞が形容詞の場合、主語と性・数の一致をすることに注意してください。

Vous êtes aux États-Unis.(あなた(たち)はアメリカにいる)
Cette maison est près de la gare.(その家は駅のそばにある)

avoir

avoirは英語でいうところのhave。「~をもっている」という意味です。まず現在形の活用を紹介しましょう。

<td>
  j'<strong>ai</strong>
</td>
<td>
  tu <strong>as</strong>
</td>
<td>
  il <strong>a</strong>
</td>
<td>
  nous <strong>avons</strong>
</td>
<td>
  vous <strong>avez</strong>
</td>
<td>
  ils <strong>ont</strong>
</td>
一人称単数
二人称単数
三人称単数
一人称複数
二人称複数
三人称複数

いくつか例を紹介します。

Tu as un livre.(君は一冊の本をもっている)
Elle a un mari.(彼女には夫がいる)
Ils ont de beaux yeux.(彼らは美しい目をしている)
J'ai mal aux dents.(わたしは歯が痛い)
Nous avons soif.(わたしたちはのどがかわいている)

il y a ~

avoirを使った慣用表現"il y a ~“を紹介します。意味は「ある」、「いる」。英語でいうと、“there

is"とか"there are"に相当する表現です。

Il y a beaucoup de œufs.(たくさんの卵がある)
Il y a une auto dans la rue.(通りに車がある)

たとえ複数でも、女性名詞でも、“il y a ~“です。