拙者ムニエル『不思議インザハウス』

作、演出:村上大樹/下北沢本多劇場/指3500円/2004-11-20 19:00/★★

出演:加藤啓、成田さほ子、市川訓睦、澤田育子、千代田信一、今林久弥、寺部智英、山岸拓生、石川ユリコ、伊藤修子、村上大樹

人里離れた山奥の一軒家を購入して住むことになる若い夫婦。吸い寄せられるようにその家集まる人々のまわりで次々と起きる怪奇現象?

ストーリーそっちのけで繰り広げられるシュールなコントが拙者ムニエルの持ち味だったのだけど、寺部智英といういつもテラベという役ばかり演じている役者に別の役名が与えられていることからわかるように、今回は忠実にストーリーを追っている。タイムスリップをからめてウェルメイドに仕上げたとてもよくできたストーリーで、それには文句なく拍手を送りたい。だが、その分笑いはこじんまりしてしまった。加藤啓はいつものように執拗にぼけないし、村上大樹も突っ込みをしない。たぶん結成十年ということで新たな方向性を見いだそうとしていて、今回それは成功したといっていいと思うのだけど、どうしてももったいなさを感じてしまう。