ナイロン100℃『消失』

作、演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ/紀伊国屋ホール/指5800円/2004-12-18 19:00/★★★★

出演:みのすけ、大倉孝二、犬山イヌコ、三宅弘城、松永玲子、八嶋智人、(声)池谷のぶえ

仲の良さそうな兄弟が二人でクリスマスの飾付けをしている季節感ぴったりの日常的なシーンからはじまる。でも、蛇口をひねってでてくる水はおそろしくまずくて人間の歯が入っていたりするし、夜空を見上げれば月は二つある。最終戦争から数年後の近未来が舞台なのだ。おまけに、弟は実は精巧に出来たアンドロイドで、定期的に記憶をメンテナンスされている。

SF的な設定が物語に奥行きとすごみを与えている。主役のみのすけ、大倉孝二もすばらしい。感服。ナイロンの舞台でこれだけすばらしいのは、最初にみた『フローズンビーチ』以来かもしれない。