ナイロン100℃『ナイスエイジ』

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ/下北沢本多劇場/指定席4300円/2000-09-08 19:00/★★★

出演:みのすけ、峯村リエ、三宅弘城、今江冬子、大倉孝二、松永玲子、長田奈麻、小林高鹿、村岡希美、廣川三憲、安沢千草、澤田由紀子、大山鎬則、吉増裕士、喜安浩平、小市慢太郎、池谷のぶえ、志賀廣太郎、原金太郎

ナイロン復活という感じだ。思えばこの作品の前の数作が面白くなかった理由のうち二つは、ストーリーを描ききれていないことと役者が持ち味を発揮する場面が少ないことだった。今回の上演時間は休憩をぬいて正味3時間15分。ストーリーもちゃんと描けていたし、役者もよかった。しかも、全然長さを感じなかった。あともう一つの面白くなかった理由―ギャグのきれ味―も完全復活。大笑いさせてもらった。神田正、通称カンダタという芸人がお笑いをやるシーンがあって、まったく面白くないので誰も笑わないという設定だったのだが、ぼくは「ビロビロ」という決め台詞がおかしくておかしくて、笑いを噛み殺すのに一苦労だった。また、青年団でいつもまじめでかたい役をやる志賀廣太郎さんの意外な一面を見た。なお、星が一つ少ないのは、次回はさらに面白いものを見せてくれるだろうという期待をこめてのリザーブだ。