青年団リンク 二騎の会『四番倉庫』

青年団リンク 二騎の会『四番倉庫』

作:宮森さつき、演出:多田淳之介/こまばアゴラ劇場/自由席3000円/2011-06-11 19:00/★★

出演:秋山健一、島田曜蔵、村井まどか、菅原直樹

今は使用されていない四番倉庫に住みついている若い男速水。彼が外出から戻ってくると、見知らぬワイシャツ姿の男内田がいた。たまたま暗証番号を知っていたので中に入り込み、友人と待ち合わせをしているという。速水は出て行けと怒るが、軽くあしらわれて、ちょっとコンビニにいってくるから、もしその間に友人がきたら、その旨伝えてほしいといい、カラーコピーした5000円をにぎりしめて外に出ていく。そして、その言葉通り、内田の友人磯崎があらわれる。ぎこちない会話を続けていると内田が帰ってきて……。

友達のいないだめな男たち四人の物語。といっても舞台に登場するのはそのうち三人だけで、残りの一人は代わりに彼の妹が登場するのだが。

こういう人と人のその場の関係性や緊張感のみから物語がうまれるタイプの作品をみるのはなんだか久しぶりだ。ぼくはこういう世界が大好きなのだった。昨今、青年団を母体とするさまざまな人たちが多様な表現をみせつつ活躍しているけど、少なくとも今回の作品をみるかぎり、二騎の会の二人はオーソドックスに青年団の美点を受け継ごうとしていた。まだまだというかまとまりすぎているような気はした。孤独であることによる救いとかそういうアイロニー的なものがあってもよかったかもしれない。

秋山健一さんがよくみると三谷幸喜に似ているのが今日の発見。