オリガト・プラスティコ『カフカズ・ディック』

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ/下北沢本多劇場/指定席4500円/2001-02-03 19:00/★★★

出演:小須田康人、山崎一、田山涼成、三上市朗、正名僕蔵、廣川三憲、内田春菊、松永玲子、小沢真珠、広岡由里子

タイトルの通り、ある朝毒虫に変身してしまう『変身』や、理由が明かされないまま、犬のように処刑される『審判』を書いた作家カフカが主人公の物語。カフカの小説はほとんど読んでいるが、本人については文庫の解説に書いてある程度しか知らなかった。この芝居を観て俄然興味を持ってしまった。カフカ(小須田康人)が42歳で結核で死ぬ前後の物語。ケラ得意の時空を自由に飛びまわるストーリー展開で、カフカの才能を信じつづけた親友マックス・ブロート(山崎一)や、カフカの周辺の女性たち?二度婚約し、二度破棄されたフェリーツェ(広岡由里子)、既婚の翻訳家ミレナ(内田春菊)、カフカの最期を看取ったドーラ(松永玲子)、妹のオットラ(小沢真珠)たちの姿が描かれる。笑いは今ひとつだったし、若干深みにも欠けたが、上質なエンターテイメントに仕上がっていたのは間違いない。「オリガト・プラスティコ」というのはケラと広岡由里子が中心になって今回からはじまったプロジェクト。出演者が豪華だった。田山涼成さんがいい。