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『常陸坊海尊』

常陸坊海尊。初めて聞く名前だったが、源義経の従者の一人とのこと。途中で逃げ出して生き延びてその後不老不死の身となり何百年間も源平や義経の物語を見てきたように語ったという説話が残っている。 それで歴史物だと思っていたが、昭和の戦中から戦後にかけてが舞台だった。疎開で東京から東北地方の...

『アジアの女』

富田靖子主演、作の長塚圭史本人による演出による初演の舞台を2006年にみているが。すっかり内容を忘れていた。 地震で壊滅状態の東京が舞台。余震におびえながら復興は遅々として進まない。食糧や生活必需品は配給になり不足状態が続き。自警団と称する団体による外国人に対するヘイトや暴力が横行...

阿佐ヶ谷スパイダース『桜姫〜燃焦旋律隊殺於焼跡〜』

四代目鶴屋南北の歌舞伎『桜姫東文章』が原作であることはそのストーリーも含めて見終わった後知った。 そうしてみると舞台をみてあっけにとられた物語展開のうちそれなりの部分が原作のお手柄だということがわかった。しかし、舞台と原作はまったく別物だ。年代が江戸から昭和の戦争前後に移しかえられ...

阿佐ヶ谷スパイダース『MAKOTO』

メンバーが大量に増えた新しい阿佐ヶ谷スパイダースの第一作。 妻を医療事故でなくした水谷は、それが担当医師の個人的事情による過失だったということを知り精神の平衡を失う。水谷は、医師に会うため、オオカミタクシーに乗り込み、大久保に向かい、さらに渋谷を経由して代官山と、夜の東京を疾走する...

PARCOプロデュース『ハングマン』

イギリスで死刑が実質的に廃止された直後、1965年の物語。死刑執行人だったハリーはパブの主人におさまり、表だって死刑廃止に反対したりはしていない。そんな彼が過去に執行した男が実は冤罪でその真犯人であることを匂わせる男がパブにあらわれ、直後にハリーの娘が行方不明になる。ハリーと妻が...

『作者を探す六人の登場人物』

1921年に書かれた古典。だがまったく内容を知らず、タイトル通り六人の登場人物が自分たちを創造した作者を探す話だと思っていた。実際はかなり違っていて、ピアンデルロの既成の戯曲の稽古をしている劇団のもとに彼らがやってくる。彼らというのはとある劇作家が執筆中に放棄した作品の登場人物た...

『プレイヤー』

新設されたばかりの地方の公共劇場。そこで上演される新作の稽古場が舞台。若い女性が失踪しやがて人里離れた山小屋で死体が発見される。それとともに彼女が生前親しかった人々に奇妙なことが起きる。時折彼女としか思えない口調で話し始め、当人はそのことを覚えていないのだ。 サスペンスフルで観客を...

阿佐ヶ谷スパイダース『はたらくおとこ』

リンゴ農園そしてそのあとはじめた工場も失敗し、仕事がなくなりながらいくところがなく集まり続ける男たち。しかしとことん渋いリンゴを作るという夢は失っていなかった……。 強度が高い笑いからはじまるが、理不尽な出来事が連鎖して暴力がエスカレートしていきにっちもっさちもいかず破滅にむけてひ...

葛河思潮社『浮標』

休憩2回挟んで4時間の長尺。舞台の上でとりたてて何かがおきるわけではないのに、飽きることはまったくなかった。 戯曲の冒頭に「時…現代」と書いてあるが、その現代というのは1940年。太平洋戦争がはじまる前年だが、すでに日中戦争は泥沼に入り、物資も不足するようになっていた。主人公の画家...

『かがみのかなたはたなかのなかに』

こどももおとなも楽しめる芝居という触れ込み。舞台の手前と奥に境界があって、向こう側が鏡の中という設定。手前の世界の海軍士官タナカと向こう側のカナタ。二人は互いの存在に気がつき、友人になる。毎日ピザの配達にやってくる配達員は実は女性でコイケと名乗った(長塚圭史の女装)。彼女にも鏡の...

葛川思潮社『背信』

おお、メロドラマだ。いろいろ演劇をみてきたけど、演劇はメロドラマにはじまり、メロドラマに終わるんじゃないか。最近そんな気がしている。メロドラマというのはコンテンツというよりメディアなのだ。最小限の背景説明でその上にいろいろなものをのせられる。 お互い家庭を持ちながら密会用の部屋を借...

『音のいない世界で』

欲をいえば。 と感想の冒頭に書きたくなる芝居だった。音楽や鳥のさえずりなどの「音」が失われてしまった世界、その音を取り戻すためにはぐれて別々に旅をする夫婦の物語。とてもよくできた大人のメルヘンだった。登場するキャラクターがそれぞれ個性的で子供がみても十分楽しめる内容だが、欲をいえば...

『南部高速道路』

原因がわからないまま高速道路で果てしない渋滞にまきこまれる人々。解決の見込みがないまま何日も経過し最初はいがみあっていた人々の間には連帯がうまれる。やがて一年の月日が流れ…… 物語が進むにつれてどんどんおもしろくなっていった。だからラストが一番すばらしい。美しい、美しすぎる共同体の...

PARCOプロデュース『テキサス』

作:長塚圭史、演出:河原雅彦/PARCO劇場/指定席7350円/2012-04-07 19:00/★★ 出演:星野源、木南晴夏、野波麻帆、岡田義徳、福田転球、政岡泰志、伊達 暁、吉本菜穂子、山岸門人、湯澤幸一郎、河原雅彦、高橋和也、松澤一之、ブライアリー・ロング 完成度という点からいうと...

『ガラスの動物園』

作:テネシー・ウイリアムズ(翻訳:徐嘉世子)、演出:長塚圭史/シアターコクーン/A席7000円/2012-03-31 18:30/★★★★ 出演:立石凉子、深津絵里、瑛太、鈴木浩介 「これは追憶の劇です」 という冒頭の言葉でいきなり心をむんずとつかまれた。 登場人物は4人しかいないし、スト...

阿佐ヶ谷スパイダース『荒野に立つ』

作・演出:長塚圭史/シアタートラム/指定席5800円/2011-07-16 18:00/★★★ 出演:安藤聖、中村ゆり、黒木華、初音映莉子、中村まこと、平栗あつみ、伊達暁、横田栄司、長塚圭史、福田転球、中山祐一朗、水野小論、川村紗也、斉藤めぐみ、佐藤みゆき 「あさすぱ」といわれて、アサ...

『タンゴ - TANGO - 』

作:スワヴォミル・ムロジェック(翻訳:米川和夫、工藤幸雄)、演出:長塚圭史/シアターコクーン/S席9000円/2010-11-13 19:00/★ 出演:森山未來、奥村佳恵、吉田鋼太郎、秋山菜津子、片桐はいり、辻萬長、橋本さとし ポーランドの劇作家ムロジェックにより1965年に書かれた...

『ハーパー・リーガン』

作:サイモン・スティーヴンス(訳:薛珠麗)、演出:長塚圭史/PARCO劇場/指定席7500円/2010-09-11 19:00/★★★★ 出演:小林聡美、山崎一、美波、大河内浩、福田転球、間宮祥太朗、木野花 失業中の夫とカレッジに通う17歳の娘、3人の生活を女手一つでささえるハーパーは...

阿佐ヶ谷スパイダース『アンチクロックワイズ・ワンダーランド』

作・演出:長塚圭史/下北沢本多劇場/指定席5500円/2010-02-11 18:00/★★★ 出演:池田鉄洋、内田亜希子、加納幸和、小島聖、伊達暁、中山祐一朗、馬渕英俚可、光石研、村岡希美、山内圭哉 阿佐ヶ谷スパイダース、1年半の充電期間を経ての新作。充電前には2本しかみたことないの...

『SISTERS』

作・演出:長塚圭史/PARCO劇場/指定席8400円/2008-08-02 19:00/★★★★ 出演:松たか子、田中哲司、鈴木杏、吉田鋼太郎、中村まこと、梅沢昌代 結婚したばかりの夫婦馨、信助は、信助の従兄弟優治が経営するホテルを訪れる。優治が、東京でレストランのオーナーシェフをして...